別名「侍の湯」とも呼ばれる金田一温泉
岩手県二戸市の馬淵川周辺には、ある日突然田んぼの中から湯が湧き出したと伝えられている金田一温泉があります。
金田一温泉は、江戸時代には南部藩の指定湯治場として戦で負った侍の疲れや傷などを癒やしてきたことから「侍の湯」とも呼ばれています。
歴史のある温泉地として、古き時代から多くの人々の身体と心を癒やしてきた人気の温泉街として有名な場所です。
金田一温泉の泉質は微量のラジウムを含む低張性弱アルカリ低温泉で、もともと10本の源泉がありましたが、現在は大湯、黎明の湯、金栄の湯、玉の湯の4つの源泉から引かれており、現在7件の入浴施設から成っています。
源泉の温度が32〜33℃とぬるいのが特徴で、侍がゆっくりと傷を洗うことができたと言われています。また、お湯で一度肌を洗い流すだけで皮膚がしっとりと滑らかに感じるという泉質から慢性の皮膚病にも良く効くそうです。
その他にも神経痛や関節痛、リューマチ、胃腸病、疲労回復など様々な効果がありますが、金田一温泉のお湯の効果がとても高いため、南部藩の指定湯治場として栄えていた頃から医者の治療よりも温泉治療の方が効果があると伝えられています。
座敷わらし伝説で有名な緑風荘も二戸市金田一地区に!
岩手県二戸市にある金田一温泉郷には、緑風荘という名の座敷わらし伝説で全国的に有名な宿があります。
座敷わらしとは岩手県や青森県南部を中心に伝説が残っているおかっぱの男の子の姿をしている守り神のことで、南北朝時代、南朝の後醍醐天皇に仕えていた藤原朝臣藤房が北朝の足利軍に追われ、岩手県二戸市にたどり着いた時のことです。
藤原朝臣藤房は兄弟を連れていましたが、そのうち兄の亀麿が病で亡くなってしまいます。その際に亀麿が遺した最期の一言が「末代まで家を守り続ける」でした。この出来事の後から奥座敷の槐の間に座敷わらしが現れるようになったとされています。
緑風荘に現れる座敷わらしは、男性には出世を、女性には玉の輿の幸運を運んでくれる家の守り神として有名です。あくまでも伝説ではありますが、宿の部屋内で座敷わらしが歩くような小さな足音がしたり、不思議な気配を感じたりと不思議な体験をしたという人が後を立たないそうです。
また、実際に座敷わらしを見たという人がいたり、芸能人や起業家などが成功する前に緑風荘を訪れていたなどこれまでに多くの人に幸運を運んでいます。
また、緑風荘の敷地内には、亀麿神社があります。亀麿神社には、右側に座敷わらしの亀麿を祀っている祠が、左側にはお稲荷様を祀っている祠があります。和紙に名前と願い事を書いて神社の境内に結び付けるという一風変わったものもあるので、ぜひ、お参りしてみてはいかがでしょうか。
金田一温泉でおすすめの温泉宿を紹介!
座敷わらし伝説の温泉宿 緑風荘
「座敷わらしに会える宿」として広く知られ、2009年に全焼した緑風荘が、2016年5月に営業再開。外観はかつての趣を残し、出会った人に幸運をもたらすという座敷わらしの目撃談が多かった「槐(えんじゅ)の間」も“共有の場”として再現されています。
源泉掛け流しのお湯はトロリとした泉質で広い年代に人気。窓の外にはブルーベリー園が広がります。敷地内に座敷童伝説の座敷童「亀麿(かめまろ)」を祭る亀麿神社があります。
<入浴料>大人500円、3歳~小学生300円
<営業時間>10時30分~15時
(14時30分最終受付)
<定休日>不定
<電話番号>0195-27-2131
<HP>https://www.zashiki-warashi.co.jp/index.html
ホテル金田一
金田一温泉駅から近いリーズナブルなお宿です。春から夏までいろいろな花が咲き乱れ散歩もできます。IGR金田一温泉駅からも近く、お得に温泉が楽しめます。
<入浴料>大人400円、小学生200円、幼児100円
<営業時間>14時~21時
<定休日>不定
<電話番号>0195-27-3111
<HP>https://www.shokokai.com/ninohe/kinsyoko/onsen/kindaiti/kindaiti.html
カダルテラス金田一
カダルテラス金田一は、金田一地区中心部にあらたな交流型施設として2022年3月にグランドオープンしました。温泉、宿泊、食事を柱とした施設と、プール、デッキ、キッズエリア等のある金田一近隣公園が一体となった複合施設です。
主浴槽のほかに、血行促進が期待できる炭酸泉、源泉温度を活かした33℃の源泉掛け流しのぬる湯、そしてドライサウナをご用意しています。
<入浴料>大人700円、小学生400円、3歳~未就学児200円
<営業時間>日帰り入浴は6時~22時
(最終入場は21時)
<定休日>不定
<電話番号>0195-26-8533
<HP>https://kadarterrace.net/
侍の湯おぼない
侍の湯おぼないは開湯380年。金田一温泉で一番古い源泉である玉の湯から源泉を引いています。昭和初期に建築された旧館は、とてもレトロな雰囲気を楽しめる温泉宿となっています。二戸市で収穫された山の幸や八戸港から直送された新鮮な魚介類を使用した郷土料理は絶品です。
若旦那自らDIYで手掛けたYUDABASE(キャンプ施設)も必見です。
<入浴料>大人600円、小学生400円、幼児200円
<営業時間>10時30分~18時
(最終入場は17時)
<定休日>不定
<電話番号>0195-27-2221
<HP>https://obonairyokan.com/
仙養館
レトロな雰囲気のある仙養館には男女の座敷わらしが遊びにくるようで、季節ごとに様々なお花が浮かぶお湯を楽しむことができます。かわいらしい丸い湯船に卓球台もありのんびり過ごせます。食事付入浴も可能です(要相談)
<入浴料>大人500円、こども300円
<営業時間>10時~21時
<定休日>不定
<電話番号>0195-27-2231
<HP>https://hpdsp.jp/senyoukan/
きたぐに旅館
きたぐに旅館は、日本文学界の重鎮三浦哲郎氏ゆかりの宿として有名な温泉宿です。きたぐに旅館創業者とは親戚に当たる関係で、旅館の名を「きたぐに」と名付けたのも三浦哲郎氏なのだとか。また、三浦哲郎著作の「ブンペと湯の花」に登場するブンペは、当旅館の先代がモデルとなっていることでも有名です。さらに、玄関にある「きたぐに」と書かれた印象的な暖簾は、吉幾三がお泊まりの際に書いたものであるなど、温泉以外にも見どころがたくさんあります。風情のあるワイルドな岩風呂が人気です。
<入浴料>大人500円、小学生300円
<営業時間>16時~21時
<定休日>不定
<電話番号>0195-27-2531
<HP>https://www.kindaiti.com/~kitaguni/
スパドーム
スパドームは、お店の左右がドーム型の浴室に繋がっているというユニークな建物が人気の温泉施設です。大浴場は比較的温度が高めとなっていますが、露天風呂が源泉そのままのぬるめの温度となっています。電気風呂や遠赤外線サウナ、水風呂、露天風呂(男性のみ)など温泉の種類が豊富なので、交互浴を楽しんだりも。ゆっくり楽しみたい人は9時~14時まで1650円で部屋貸しも可能です。
<入浴料>大人550円、小学生275円、幼児100円
<営業時間>8時~22時
(最終入場は21時30分)
<定休日>不定
<電話番号>0195-27-2511
<HP>https://www.shokokai.com/ninohe/kinsyoko/onsen/supa/supa.html