二戸市には伝統工芸の他、特徴的な伝統行事も多数あります。

今日はその中から、2023年の1月に二年ぶりに行われたサイトギについてご紹介いたします。

「サイトギ」はその年の農作物の出来を占う二戸市の冬の伝統行事で、薪を積み上げて火を付け、炎や火の粉の立ち上る方角によって作柄を占う春の神事のことで、「柴燈木(さいとうぎ)=神仏の前でたいて灯明とするかがり火」や「祭斎(サイトギ)=神をまつる食べ物のこと」などが由来とされています。

二戸市似鳥(にたどり)の似鳥八幡神社で行われるサイトギではまず、流れる水も凍るほどの冷え込みの中、体を清めるための水垢離を行い、わらじを履いて境内を練り歩く裸参りをします、見ているだけで神妙な気持ちになります。

その後、井桁に組んだやぐらに火を放って火の勢いが強くなった頃、男衆たちが長い木の棒で叩き、ゆすり、立ち上る火の粉の流れから作柄を占います。

見た目以上の熱風が立ち込める中火の子も激しく舞い散り、一般観覧をしているところまで届きますので大迫力の神事です。

豆まきや神楽の奉納もあり、地域の神社で行われる神事の伝統を感じられる行事です。
一般の方も自由に観覧できますので、ぜひ一度ご観覧いただければと思います。
※旧暦1月6日…1月下旬頃に行われます

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今年の作柄は「平年作」とされました。
実りの多い一年となることを祈念して…今年も春が訪れようとしています。