二戸市は国産漆(うるし)の生産量が全国一の一大産地!

漆とは食器や寺社仏閣の装飾、塗装に活用されている自然由来の塗料で、二戸市は国産のおよそ8割を占めます。年間およそ1500~1600kgもの量を算出する一大産地です。

漆がたくさん採れる地域であるため、利用も活発に行われました。
漆の生産に関連して漆器制作における木地づくりや塗師としての仕事が生まれたり、漆の実から副次的に生産される和ろうそく制作が行われたり、漆の木を中心とした文化圏が構築されてきました。

これら安比川流域で育まれた「漆を中心とした文化圏そのもの」を守り、継承するため、二戸市と八幡平市が共同で日本遺産へ申請を行っておりました。

想いが通じ、令和2年6月19日、文化庁に「“奥南部”漆物語~安比川流域に受け継がれる伝統技術~」を、令和2年度日本遺産に認定されました。

あわせて令和2年12月17日、ユネスコの政府間委員会は、二戸市浄法寺町を中心に受け継がれてきた「漆掻き技術」を含む「伝統建築工匠の技木造建造物を受け継ぐための伝統技術」を無形文化遺産として登録の決定もされました。

二戸市では日本遺産への登録、ユネスコの無形文化遺産への登録を弾みに、漆文化を今後も守り、継承できる取り組みを模索しています。

地域おこし協力隊制度を活用した職人育成プログラムも。

二戸市では漆掻き職人、漆林造成職人、塗師など職種を分け、地域おこし協力隊制度を活用し「地方移住+手に職」を目指せる独自の取り組みを行っております。

年度ごとに募集職種や人数に変動がありますが、もしも希望通りの募集内容が出ていた場合はぜひご応募いただければと思います。
※令和5年度の募集は締め切りました

浄法寺塗を買う

国産漆の一大産地だからこそ作れる漆器「浄法寺塗(じょうぼうじぬり)」もぜひお手元にいかがでしょうか。

木地固めから国産漆をふんだんに使用し、主に6度の重ね塗りをして仕上げられた浄法寺塗は、華美な装飾のない刷毛目が残るマットな質感が、日々の食卓に優しく寄り添います。
※磨いて艶を出したものもあります

使い込むうちに色、質感も変わり、自分だけの食器になっていくところも愛着が湧きます。「自分だけの食器」として取り入れてみてはいかがでしょうか。

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